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館内探検⑤昔の養蚕道具

中央市豊富郷土資料館です。
数回にわたり、当館の常設展示を紹介しており、今回が最終回です。
校外学習や観光の参考にどうぞ。

今回は2階の養蚕関係資料のコーナーです。

2階には階段とエレベータでアクセスできます。
階段は常設展示室からも、企画展展示室からも行けます。階段を登ると、突き当りはシアタールームです。定員は30名程度(つめれば50名ほど入ります)、学校・団体見学では、ここでDVDを鑑賞することもあります。当館主催の講演会会場などもここです。

学校見学や各種講演会に利用しています。

エレベータはエントランスホール正面にあります。エレベータで2階に行くと、吹き抜けのちょうど真上に出ます。左右に展示室があるので、お好きな方からどうぞ。シアタールームに行く場合は左折し、展示室を一つ抜けてください。

当館がある旧豊富村周辺は全国的にも養蚕が盛んな地域で、平成20年代まで養蚕農家がありました。
当館では、養蚕農家から寄贈していただいた、実際に当時使用していた道具およそ500点を展示しています。

大小さまざまな道具が所狭しと展示してあります

珍しい品としては、
・繭の段階で蚕の雌雄を判断する「雌雄鑑別器」とそのハンドル(残念ながら壊れていて動きません)

雌雄鑑別器の本体。土台の内側に、本体を回転させる滑車がついています。
雌雄鑑別器のハンドル。壊れていますが内部にゼンマイのようなものが入っています。
こちらも底面に滑車がついており、鑑別器本体とゴムか紐かでつないで動力を伝えたのでしょう。

・太平洋戦争時、物資不足のために作られたという桑皮の繊維で作った服(未使用)

大人用サイズです。触った感じは麻よりごわごわしています。

上記2点はよくお問い合わせいただきます。

当館旧ブログでも過去何度か取り上げています。

それ以外にも、
現在ひろく使われている養蚕道具「回転蔟」の発明者・斎藤直恵さんのパネルもあります。

展示室突き当りには、昔の養蚕風景を再現したジオラマがあります。

右側で作業をしている女性は「富子さん」という名前です!

ここで使っている道具や、奥の扉なども寄贈していただいた品です!

廊下を抜けて、次の部屋は、蚕の誕生から繭を作るまでの模型展示や、様々な品種の繭サンプルがあります。

蚕のものの他にも、天蚕(ヤママユ)の糸や繭もありますよ。

部屋の中央には様々な品種の繭サンプルと、桑の品種のパネルがあります。
シルク製品や桑を使った商品の例も展示しています。

併せて、当館では地域の蚕研究者から寄贈していただいた雑誌や専門書(主に昭和)も所蔵しています。雑誌類は主に奥の展示室の本棚に置いてあります。もし閲覧したい場合は受付までお申し出ください。

シルク製品の一例として、1階・企画展示室に絹の着物が展示してあります。


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